坂田が迫ってくる。いかん。そうよ!!いけないわ!!やらしいことをするために学校はあるんじゃないのよ!!だから学校でやらしいことがしたくなるのよ!!
私は結局どっちなんだぁぁぁああ!!
ってそうじゃなーい!!
ここは逃げるに限るのよ!!

私はグーで、最初はグーのグーで坂田の横っ面を殴った。
右ストレート。きっちりかっちり入りました。

坂田は「べぶしっ!!」みたいな声を出して机や椅子をガタガタ言わしながら床に倒れた。



「退散!!」



私はそう叫んでから走り去った。グラウンドで部活をやってる中を横切り家に帰った。
玄関の扉をバタンと勢いよく閉めて、息を整えるために扉にもたれた。足下を見たら上靴だった。
嗚呼・・・アホか。
よくよく考えたらカバンも持ってませんわよ。
なにやってんだ・・・。

上靴を脱いで家に入った。さっき勢いよく扉を閉めたことを母親が怒ってきたが、よく聞いてなかった。

着替えてボーっとベッドに転がっていた。すると母親の呼ぶ声がした。



「お友達が来てるわよ」



玄関に赴けば・・・・坂田!!



「ありらりら・・・ど・・・どうなさったの?」



坂田の顔の左側は腫れていた。誰が殴ったって?ええ、わかってますとも。私です。



「お前カバン忘れたろ」



坂田は私の前にカバンを差し出した。



「あぁ・・・こりゃあどうも」

「・・・・お前、上靴のまんま帰ったのか?」



坂田は玄関に置かれた上靴に気付いたらしい。気づくなよ。



「え・・・あぁ、はい。困ったモンですね、最近の若者は」

「・・・悪かったな」

「え?」

「いや・・・その・・・・」



坂田が何を言いたいのかはわかっていた。だけど私は気にしないでなんて言えなかったし、思ってもなかった。
あの時本当は坂田が怖かった。



「避けたり・・・すんなよ」



私を見ずに坂田は言う。



「あぁ・・・・うあう・・・」

「じゃあまたな」



坂田は帰って行った。私はカバンを抱えて部屋に戻った。

坂田・・・。坂田は友達なんだよ。友達だから大切で、大好きなんだよ。坂田・・・その気持ちを私に向けるのは間違ってるよ。









次の日、いつもと違う靴で登校してゲタ箱でカバンから上靴を取り出した。
上靴を履き終えて顔を上げたら坂田がいて目が合った。思わず目をそらしてしまった。



「お前、今目そらしたろ」

「そ・・・そらしてないよ」

「俺の顔見て言えよ」

「そらしてないってば!!あ、なんか時をかける少女でこんな場面あったよねぇ」

「話そらすなよ」

「あ、私職員室寄るから!!」



私はスタスタと職員室を目指した。そして前を通り過ぎた。職員室に用なんて無かったさ。ハッハッハー!!と無駄に高笑いをしていた。ら・・・。



「お前の用はなんだ?」



うわっぷ。ウソだ。あ、わかったぞ。



「坂田、あんたストーカーだったんだな!!」

「俺は今日日直だから学級日誌取りに来たんだよ」

「あ・・・あぁお疲れ様」



私は立ち止まっていた。坂田は私の前をスタスタと歩いて行く。ふと足が止まり、振り返った。



、なにしてんだ。遅刻になるぞ」



今・・・・・今彼はなんて言った?
私は坂田に詰め寄った。



「今なんつった?」

「は?遅刻になるって言ったんだよ」

「違う!!一番初め!!私のこと下の名前で呼ばなかった?」

「だってお前、だろ?」

「なんで突然そうなんのよ!!なんかムカッてした!!わかった。そうだ!!私もあんたのこと銀時って呼んでやる!!」

「・・・・」

「ハッハッハー!!これでおあいこだ!!ざまあみろ!!」



私は仁王立ちをして坂田に、いや銀時に指を差しながら言った。
銀時は呆れた顔をしていた。そして笑った。



「お前、小学生かよ」







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   また不安症候群に駆られ始めた。
   お・・・おもしろい・・・ですか?