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家に帰って私が考えたことは、もう銀時の近くにいないほうがいいんじゃないかってこと。なんでと言われたらなんとなくで、別に銀時が嫌いになったわけじゃない。 きっと銀時は友情を勘違いしてるんだ。近すぎるからわからなくなってるだけなんだ。 私たちに必要なのは距離なんだ。 次の日から私は銀時避けちゃえ大作戦を決行した。 移動教室は神楽たちと行ったし、昼ご飯は最近彼氏と別れた仮友達と食べることにした。特に仮友達とご飯を食べるのは実に苦しかった。本来なら神楽やお妙ちゃんと、最悪オキタンと食べるのが望ましかったが、銀時と同じ空間で食べることは色々と避けたいと思った。 気がつけば数日が経っていた。 「最近坂田のこと避けてるんですかィ?」 授業が自習になった時に沖田が話し掛けてきた。 「な・・・なによ。別に避けてない・・・つもり」 「つもり?」 「うるさいな!!」 「最近坂田と昼食べてやすけど、なんとなく元気なさげでさァ」 「私が悪いとでも言いたいの?」 「アンタは坂田が離れていっても構わないんですかィ?」 どういう意味なんだろう。離れていくって、私から今突き放してるんだからそんなこと、嫌だとか言える立場じゃない。 「なんでそんなこと聞くの?」 「近々そうなるんじゃないかって思っただけでェ」 オキタンはいつも大事なことをハッキリといわない。だからムカつく。だけどオキタンでも気づくようなことに、私は気づけてないってだけなのかもしれない。わかってる。わかってるけどさ・・・わかりたくないこともあるんだよ。 「世の中にはさ!!」 うっかり声に出して言ってしまった。キョトンとした顔が私に向けられている。隣のオキタンは笑いを堪えている。 「あ・・いやぁ・・・このプリント難しいなぁって思って・・・・あの・・・もっと大事なことがあるんだよ、世の中にはさ!!みたいな・・・ね?」 「アホでさァ」 「うるさい!沖田!!」 わかりたくないことがある。わかろうとしてないだけだかもしれない。だけどそれでいい。私には色々と難しい。 あれから何日が経っただろう。銀時避けちゃえ大作戦は続けていた。そのせいか、最近は本当に銀時と話すことが無くなった。朝に下駄箱で偶然会ったら「おはよう」というぐらいだった。 もう9月も残り10日余りとなった日、その日は金曜日で私は委員会があった。委員会が終わって教室にカバンを取りに戻った時、教室に1つの人影があった。私は気にせずに入った。入った後で後悔した。銀時だった。 「おう、お疲れ」 銀時は軽やかに言ってきた。 「おう、疲れた・・・ぜ」 もう少しまともなことを言いたかった。だけどそれしか思いつかなかった。 「委員会か?」 「あ・・うん。ええと・・・銀時は何をしてたのかしら?」 口調キモッ! 「あぁ・・・お前に話があってさ」 心臓がドクンドクンと言い始めたのがわかった。何を言うんだろう。何を言われるんだろう。どうしよう。私はなにも言うことが無い。何かを言える立場じゃない。 「俺さ・・・彼女できたんだ」 予想と違った。予想してなかったことだった。私は一瞬理解できずに、口をパクパクしていた。意味も無く教室を見渡してみた。実はドッキリカメラ的な?てか、誰も私に対してそんなことしても得しないし・・・。 「そ・・・そうなんだ・・・・。おめ・・でと・・・。誰?彼女って」 「隣のクラスの猿飛」 あぁ、いつかの下駄箱の人。そうか。そっか。 「いやぁ、おめでとう!あの人美人だよね。さっすが銀時!うらやましーぜこの野郎!!しわよせ者め☆」 「しわよせじゃなくて、幸せだろ。お前アホだな。あのさ・・・だから・・・・・1学期の時みたいに移動教室一緒にいったり、なんつーか・・・一緒に飯食ったり・・・そんなこと・・もうしないから。あんまり・・・関わらねぇから」 なぜだろう。なんでオキタンが言った言葉が今蘇ってくるんだろう。 「アンタは坂田が離れていっても構わないんですかィ?」 構わないよ。仕方ないよ。だって私がそうしたんだもん。そう仕向けたんだ。 「そっか。うん、そうだよね。彼女さんに悪いモンね。ていうか、最近は全然しゃべったりしてなかったから、別にそんなこと言わなくたっていいのに。変なところで律儀だね。アハハ」 妙に早口でそう言った。それから私は銀時を見た。久しぶりに見た気がする。妙に懐かしい気がした。なんだかもう、ずっとずっと遠くに行ってしまう気がした。だけど、少なからずそうしたのは私なんだとわかっていた。 「じゃあな」 そう言って銀時はカバンを持って教室から出て行った。夕焼けがその景色をキレイに彩ったせいだろう。その景色が、最後に銀時が言った言葉が、頭からなかなか離れなかった。 ------------------------------------ 銀さんの話し方が最近よくわからない。 変に考えすぎなのかな・・・。 |