26日、月曜日。今日で学校は終わりだった。



「ねぇ、坂田くん。私のこと好きになれない?」



今思えば、俺は別れようなんて言っていなかった。あの言葉で俺は別れた気になっていた。だけど寺門の中では違っていたらしい。



「・・・・」

「本当のこと言ってくれていいから」



俺の思考はもう前とは違った。何を俺は純情ぶっていたのだろう。使えるモノは使えばいい。



「・・・・好きだよ」

「え?」

「俺にどうしてほしい?」

「・・・」

「抱いてほしいなら、抱いてやるよ」



俺はそんなことを平然と言ってみせた。
寺門は「本当?」と小さい声で聞き返した。俺は「あぁ」と返した。

寺門の家に行った。誰もいない。寺門の部屋に入る。



「俺、初めてだから」

「そう」



こいつは処女じゃねぇのか。まぁ、知ってたけどな。
服を脱ぎ捨て、ベッドに入る。
寺門の声が耳に入る。だけどそんなモノも、寺門の体さえも、俺という人間を興奮させなかった。ただ俺の男という部分だけが、寺門を抱いていた。
簡単に言えば、俺という人間が寺門という人を抱いたんじゃない。ただ、男が女を抱いただけ。
俺は驚くほど何も感じなかった。一人感じている寺門が、とても気色悪く見えた。



「じゃあまたね。携帯持って無いんだっけ?」

「あぁ、電波悪いから意味ないから」

「じゃあ家に電話したらいい?」

「・・・・もう、これで俺たち終わりだよ。クリスマスのお詫び。じゃあな」

「え!?ちょっと・・・」



去ろうとする俺の腕を寺門が掴んだ。



「どういうこと?遊びだったの?」



真面目な顔をする寺門。可笑しかった。何をコイツは必死になってんだ。



「そうだよ。あとさ、俺が知らないとでも思ったか?」

「・・・・何が?」

「噂、酷いぜ?俺で寝たの何人目?軽く10人は超えてるよな」



恥ずかしさからか、寺門の顔は赤かった。俺はさっさと帰って行った。


俺は寺門と寝るこで、桂に対して優越感を得ようとしていた。それは実にしょうもなく、ただ俺のほうが早く童貞をきるというだけのこと。
俺は桂に何か一つでも勝ちたいと思った。だけど俺に勝てることなど無かった。

しょうもない優越感。

それを得て、俺はいい気になっていた。





桂の家に行くとローファーがあった。がいるのだろう。



「よぉ、桂」

「銀時、お前先に帰るなら言えよ」

「あぁ、悪かった。ちょっとね、寺門とヤッてきたよ」

「は?」



と桂が驚いた顔をして俺をみていた。



「あ・・・・あたし、か・・・帰るね。バイバイ」



は足早に帰って行った。



「お前突然何言ってんだよ」

「アイツさ、スゲー気持ち悪いんだ。一人で喘いでさ。マジ笑え――――



桂が俺の胸ぐらを掴んだ。



「なんだよ桂。え?」

「止めろよ。そういうコト言うの。の前でだって、言うことじゃないってコトぐらいわかるだろ?」

「お前らがヤるきっかけになればいいかと思って」

「黙れ」

「離せ」



桂は手を離した。桂が俺をじっと見ていた。



「なんだよ。そんな目で俺を見て・・・」

「お前、どうした」



桂の声は、俺に何かを諭すような声だった。



「変わったな」

「・・・・・誰が変えたんだろうな」



俺はそれだけ言って桂の家を出た。




変わらないもなんてない。






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   ちょっとエロでした。本当にちょっと。
   逃げましたよ。