05と06の間の物語 〜土方目線〜











5.8の物語
Ti voglio bene 〜君がすき〜 2nd











鏡の前で深呼吸をして、自分の顔を見た。
―――― なんの決意をしているんだろう
昼過ぎに家を出た。あまり遠くはない場所。1人で行ったことは無かった。だけど行くべき道はわかっていて、足は進んだ。
頭の中を回るのは、どうやって切り出そうとか、何を聞いたらいいんだろうとか、そんなことばかり。だけど本当は何も考えていなかった。不確かな何かに必死だった。



「あ」



玄関でインターホンを押そうとした時だった。ちょうど用のある人物が現れた。



「何してるんでィ?姉上なら留守ですぜィ」

「お前に用がある」



驚いているくせに平然としている総悟が憎いと思った。そういう態度が気に食わない。



「アンタが俺に用?明日空から何を降らす気でェ」

「家、入れろよ」



一瞬俺を見た。そして目を落としてポケットに手を入れた。



「厚かましい客でィ」



ぼそりとそうつぶやきながら、ポケットから手を出して鍵穴に鍵を入れる。ガチャガチャと音がして、最後にガシャンと音がした。



「どーぞ」



嫌そうに扉を開け、俺を中へといざなう。リビングのソファーに座らされ、お茶が置かれるのを見届けた。



「で?」



鬱陶しそうに話を切り出す。
俺は深呼吸を1つした。



って知ってるよな?」



総悟をチラリと見る。顔色1つ変えずにお茶を飲んだ。そしてふっと、何かを思い出したように笑った。



「そういや、姉上が言ってやした。十四郎くんに会って、そしたらちゃんも一緒で、知り合いみたいだったわ。って」



次の言葉を探した。
だからなんなんだ。結局俺は何を知りたいんだ。なんでここに来たんだ。
―――― わかってるくせに、わからないフリをするなよ



「付き合ってるんですかィ?と」



当たり前のようにと呼ぶ。俺の知らない所で繰り広げられた2人の関係。俺はそれに敵わないのだろうか。



「付き合ってない。・・・・お前はなんで・・・アイツに嘘ついたんだよ」



それを聞きたかったような気もしたが、そうでない気もした。それを知って俺はどうするつもりだったのだろう。それを聞いて誰に言うつもりだったのだろう。



「・・・・」



総悟が初めて顔色を変えた。総悟のまたお茶を飲もうと伸ばし手が引っ込んだ。そして目線は下を向いた。



「アイツはあんたになんて言ったんでィ?」

「地方の大学に行くから別れた。だけど大学の入学式の帰りに見たって。女と一緒にいた・・・・」

「そう・・・」



目線が下を向いたままだった。違和感・・・・・いや違う。だけど何か、不自然さを感じた。どうしてだろうか。罪悪感を感じているのだろうか。
―――― なんでそれを感じてるんだ



「アンタは結局何をしに来たんでィ?それを俺に言ってどうしろと?に謝れって?」



開き直ったように切り出した。俺は何も言えなかった。
確かに俺は何をしに来たんだ。なんの為に来たんだ。



は傷ついて、必死に這い上がろうとしてる。だから二度との前に現れるな」



そんなことを言いに来たんだったけな。そんなこと、多分重要じゃない。ただ俺は・・・・俺は?
を知りたいだけ。
それもどこか嘘のように思える。



「勝手に仲良くやってくだせィ。おらァ関係無い」



嫌な予感を感じながら俺は帰った。結局なんの為に行ったのかわからなかった。
を知りたいから。それと総悟の関係は?アイツの過去を知ってどうする?アイツがしまい込みたいモノを掘り返してどうする?
―――― 自己満足だ


帰り道、メールをした。に『いつか暇な時、会えるか?』と。





好きという感情。それはどこからやってきたのだろう。



君を想う。




誰よりも







ただ一途に。








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   さてさて、どうなることやら←ウザイ