また君に





  また君に









その日はバイトが休みでのんびり家で過ごしていた。
電話が鳴ったのは昼過ぎだった。



「はいはい」

?」

「あぁさっちゃん。なに?」

「ちょっと今日合コン来れない?」

「さっちゃん・・・また行くの?」

「そんなんどうでもいいから!!1人熱出しちゃってさ。ね、お願い!!」

「他は当たったの?」

「当たったわよ。誰も来れないから最後の要に電話してんのよ」

「ん〜・・・」



色んなことが変わったと思う。
最初に合コンに誘われた時は友達に何か言われることが怖くてテキトーにヘラヘラしてた。だけど今じゃちゃんと色んなことが言える。言える仲になった。それは時間がそうしたのか、私たち自身がそうしたのか、わからない。



「まぁいいよ」

「ありがとう!!じゃあ7時に―――



なんやかんやで土方くんと会ったのは合コンだったな。夢も希望も持たずに行ったけど・・・。
そんなことを思った。

色んなことが変わったな。
私自身はなにが変わったんだろう。



「ごめんね、。ありがとう」



集合してさっちゃんが私に言ってきた。私は「気にしないで」と笑って言った。

男性陣がやってきた。私は見覚えのある姿に思わず声を出した。



「あ・・・」

「どうしたの?」

「あ・・・いや・・・知り合いが」

「あれ??」



それは高校の同級生の近藤くんだった。



「近藤くんだよね?久しぶり!!」



私たちは周りを無視して2人でベラベラしゃべった。
本当にずっと2人でしゃべっていた。



「総悟とはまだ続いてんのか?」

「総悟と連絡とってないの?」

「卒業してからは会ってないからな」

「小学校から一緒なんでしょ?」

「意外とそんなモンじゃないのか?」

「じゃあ今度3人でご飯食べよう!!」

「で、続いてんのか?」

「今は良い友達です」



それからも私たちはしゃべった。気づけばもう解散しましょとなっていた。
知らぬ間にカップルが成り立っていて、結果的に私は近藤くんと2人で店の前でみんなを見送った。



「ごめんね。近藤くんせっかく合コン来たのに」

「こっちこそ悪かったな」

「私はいいんだ。数合わせだから」

「俺もそんなモンだ。好きな人いるし」



さらりと好きな人がいると言ってのけた近藤くんをうらやましく思った。迷いがない。それがうらやましい。



「せめて駅ぐらいまで送りたいんだけど、今からバイト入れてて原チャで行くからごめんな」

「気にしないで。あ、連絡先教えといてよ。今度3人でご飯食べよう」



近藤くんにサヨナラを告げて帰ろうとした時だった。



「送ってやろうか」



私は声のするほうを見た。

紛れもなくそこにいたのは土方くんだった。







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